祝!牧野由多可賞作曲コンクール大賞受賞
島邦OBの1人である高橋一寿さんが、この度東京都で開催された牧野由多可賞作曲コンクールにて見事、大賞を受賞なさいました。ここに、OBの皆様にご報告し、受賞者の高橋さんに心から祝福いたします。
高橋さん、本当におめでとうございます!!
高橋さんは昨年の追善演奏会でのOB出演「虚空」にてご一緒させて頂きました。
現役時代、私の卒業後に入学された、すれ違いの後輩さんですが昨年の筧先生追善演奏会のご縁で、同じ舞台に立たせて頂きました。素晴らしい才能の持ち主かつ努力家であり、同コンクールでの本選出場は2度目とのことです。
私事ですが、自分が東京にて現在尺八をご指導いただいている菅原久仁義先生が、偶然にも高橋さんの曲を
同コンクールにて実演担当されることを知ったときから、いい予感しかありませんでしたし、縁とはなんと不思議なものかとびっくりしました。
高橋さんの作品が素晴らしかったのと、尺八界における菅原先生が素晴らしいために、事のなりゆきは当然といえば当然なのですが、私には、お空の筧先生が菅原先生のところに、高橋さんを連れてきてくださったのかな、なんてことも思えたりするのでした。
本選当日。曲のタイトルと譜面の激しさからして、難しい曲であることはなんとなく想像できていたのですが、
それでも、私のつたない言葉と感性から申し上げますと、美しい曲でした。以下、素人の解釈ですからさらっと読んでください。聴いたからには発信してみたいのです。読書録みたいなものです。
「五行創生」…中国思想に基づきあらゆる文化の基礎となっている万物たる水・火・木・金・土を表現する組曲です。
第一楽章「水」の楽章を聴いて、優しいと曲との安心感を得ました。
続いて第2楽章は「火」のテーマで、ポップな感じもあり声、床踏みを交え、なんとなく火の精霊をイメージするようなハイセンスな印象でした。私は2章が一番好きです。
木...長管の重厚さ、木の包容力、風の心地よさなどを感じる気がしました。
金…びっくりしました。菅原先生にあんなことをさせるとは…高橋さんおそるべし。
土…ええと…胸がいっぱいでした。
すごくよかったです。ご本人は受賞後慌ただしく、あまりゆっくりおめでとうを言うこともできなかったけど、
演奏直後に大変いい曲でしたとお伝え出来ただけでもよかったです。
そしてなんと、評価は7名の先生の満場一致での大賞でした。これ以上ないくらい最高の評価を得てのご受章でした!!
講評にて、審査員の先生より、「ここまで尺八の研究をし尽くした作曲家はいない、本当に感心した」との評価をされていました!
そうだと思います。高橋さんの楽器を活かす力、素晴らしい。そして、菅原先生の素晴らしい表現力にもあらためて感動です。高橋さんの表現したかった音楽を、実に美しく再現して私たちに聴かせてくださったのではと思います。
3年前の佳作から、悔しい思い、葛藤を経て、作品を磨き上げてきた高橋さん。
感動をありがとうございました。今後の活躍を心より祈念いたします。
いつか島邦のテーも書いてくださいね^^