筧秀月先生追善演奏会と偲ぶ会を終えて
昨日、筧秀月先生追善演奏会および筧秀月先生を偲ぶ会を開催いたしました。
山陰尺八道場・島根大学邦楽部・卒業生からなる実行委員会主体で企画、開催し、多くの卒業生の寄付とサポートを得て、普段は全国各地に散らばった仲間たちが島根県民会館に集まり、皆で作り上げた立派な演奏会を開催することができました。演奏会開催にあたり集まったご寄付は、97名の卒業生から寄せられました。
おかげ様を持ちましてこの心に残る追善演奏会を開催することができましたことに、心から感謝申し上げます。
実行委員の一人として、このような仕事に関わったことはかけがえのない財産となりました。
今回残念ながらご参加できなかった皆様も、ご寄付や応援のメッセージをありがとうございました。皆さんの思いは、間違いなく筧先生に届いております。
演奏会は、筧先生のご遺影を舞台いっぱいに投影しての献笛「本手調子」から始まり、筧先生、林先生による最後の合奏「茶音頭」をBGMにスライドショーを投影いたしました。出演者もスタッフも観客の皆様も、スライドショーを通じて共に先生へ思いを馳せました。
そして、道場主 飯塚管長より開演のご挨拶をされ、一曲目 学生さんと卒業生による六段の調から幕を開けました。
卒業生の出演者は、遠方からの共演者が多く、あまり合奏練習をできないなかで、時間をつくり数回の合わせを行ったチームもあれば、前日に初めて合わせたチームもありました。学生と卒業生合同の六段の調は、ぶっつけ本番でしたが、素晴らしい演奏でした。
賛助出演である、松江邦楽連盟の名立たる各社中の先生方も、それぞれに素晴らしい熟練の腕前をご披露下さり、花を添えてくださいました。
林社中の先生方と卒業生の合同の「夕顔」は、珍しい三絃の本手と替手のみによる編成に尺八が加わり、なんとも優美な演奏でした。
都山流の松江分会の先生方は総勢15名で、迫力の都山流本曲をご披露くださいました。
山陰尺八道場は歴史の重みがこもった3曲の本曲を吹奏し、最後を締めた「鈴慕」は筧先生への感謝の思いが込められた深く重厚な演奏でした。
偲ぶ会では、60名の方がご参加くださり、しめやかな雰囲気と、筧先生を慕う絆での華やかな盛り上がりとの場面があり、とても良いものでした。
演奏会、および偲ぶ会共に、先生のご遺族がご参加くださり、スピーチを頂きました。演奏会の冒頭での茶音頭の音から、筧先生の存在をその場に感じられたというお話など、とても心を打たれるスピーチでした。
ご遺族がご賛同くださり、共に先生を偲ばせて頂けたらことに、安堵いたしました。
私もスピーチをさせて頂きました。長くなりそうなので細かい話は省略したつもりですが、是非ここでお伝えしたいのは、現役邦楽部の皆さんの動きが素晴らしすぎたということです。
彼らは常に指示された以上のことを、機敏な動きと素晴らしいチームワークで次々に進めてくれました。
卒業して10年以上舞台に立っていなかった私などよりよほど手慣れているので、私より先を行くのは自然なことなのかもしれません。しかし、あの自主性、判断力、組織力は素晴らしかったと思います。
こちらの指示が不十分だったにもかかわらず、大変助けて頂きました。
申し訳なかったと共に、感謝いたします。
それからスピーチでお伝えすべきところ、時間が迫ってしまいお伝えできなかったことがもう一つ。私がこのホームページやfacebookで宣言している、OBによる定期演奏会を、多くの卒業生が期待してくださっていることがわかりました。とても嬉しく思っています。
早速実現に向け、少しずつですが構想を練っていきたいと思っています。OB定演は、2年に1回ほどで、誰もが自分の人生の中で無理のないタイミングでまた和楽器を奏でることができる場として、親しみやすく参加しやすいものにしていきたいと思います。
卒業生の皆さん、または卒業する前の皆さん、是非企画に参加やご意見くださいね。
いつでも情報をキャッチして頂けるよう、このホームページに会員登録あるいはTwitterやFacebookをフォローして頂き、ネットワークを広げたいと思っています。
まずはご寄付くださった97名の皆様に何らかの形で今回の終了報告をさせて頂き、また、ご参加くださった皆様には録音データなどにアクセス頂けるよう準備したいと思いますので、少しお待ち頂けたらと思います。
島邦ファンがこの絆を育み続ける機会となれるよう、手を貸してください。
本当に、ありがとうございました。